静岡新聞広告賞2020に会員校の学生の4作品が入賞 ❕
10月22日に静岡新聞社が主催し、静岡県広告業協会が後援する「静岡新聞広告賞2020」の入賞作品が発表され、公募部門で、静岡デザイン専門学校の後藤眞衣子さんの「そそらそみどれみ」がグランプリを、また同校の遠藤千咲さんの「静岡を巡る音」が準グランプリを、さらに同校の石田結南さんの「千年続く音」と専門学校浜松デザインカレッジの加藤愛夕実さんの「らは静岡の音」が審査員特別賞を受賞しました。
今年の公募作品のテーマは「静岡Sound」でした。
グランプリ
後藤眞衣子さんの「そそらそみどれみ」は、水色の一面の画面の右上にうっすらと雲とその上に頭を出しているであろう富士山の稜線の一部が描かれ、それらを背景にがスペリオパイプで「そそらそみどれみ(富士山のメロディ冒頭の音名)」を吹きながら(実際に左上に吹き出しのように音名が書かれている。)横断歩道を渡る赤いランドセルの小学生が描かれ、右下半分に横書きで、思いを伝える文章が小さく添えられています。
作品のコンセプトは「実際に自分が体験したことをもとに製作しました。今は聴こえなくても、頭の中に響く忘れられない記憶の音を書き起こしました。」とのことです。
準グランプリ
遠藤千咲さんの「静岡を巡る音」は、黒一面の中央に静岡県の海岸線がうっすらと描かれ、そこに、東西に走る高速道路や国道などの幹線道路が、黄色や赤系の線で、夜の闇を走る車の光跡を俯瞰するかのようにが描かれ、ぱっと見には稲妻のようにもみえます。左上に作品のコンセプトを象徴する「ぶぅーっ」という擬音語が白抜きで書かれています。
作品のコンセプトは、「ツーリングするバイクの音、トラックの音、長旅を楽しむ車の音。これらの音がよく聞こえるのは、静岡が物流の中心だからです。私はそんな愛すべき静岡の音に着目し、道路網を血管に見立て、張り巡らし、物流の激しい夜間のイメージで動きをつけて表現しました。」とのことです。
審査員特別賞
石田結南さんの「千年続く音」は、抹茶色のような地の中央に国の重要無形民俗文化財に指定されている「藤森の田遊び」の中の「猿田楽」を舞う様子が精巧な絵手紙調で描かれ、その絵の上に2行に分けられ「千年続く」「音がある」と縦書きで書かれ、「音」という文字だけが赤字でやや大きい。絵の下にはこの伝統行事の説明とそれに対する想いを表す文章が置かれています。
作品のコンセプトは、「毎年3月17日に焼津市の大井八幡宮で行われる神事の藤森の田遊びをテーマに作品を作りました。今から千年以上も昔から始まった伝統の舞の音を、静岡県の誇れる音として守り続けたいという想いを込めて制作しました。舞のビジュアルは、最も華やかと云われる二十一番『猿田楽』の様子です。」とのことです。
加藤愛夕実さんの「らは静岡の音」は、鍵盤に黒丸に白抜きで「ド、レ、ミ、ファ、ソ」と一字ずつ書かれたキーボードが画面の中央から下に大きく描かれ、その鍵盤の上を横断歩道のように歩く人の足と手の一部が右端に見えます。キーボードの上は青空のようなブルーを背景に白抜きで「ら」と書かれた大きなピンクの円が描かれその大きな「ら」の字の右下に「は静岡の音」という言葉が続いています。キーボードの右下には何故「らは静岡の音」なのかを説明する文章がが小さく書かれています。
作品のコンセプトは、「静岡の方言の『~だら』の『ら』と名産であるピアノの音符の『ラ』を掛け合わせて作品にしました。静岡の方言の可愛さと静岡県民ののんびりした気質を表しました。」とのことです。