人には得意・不得意や個性があるので、向いている仕事は、人それぞれ違います。たくさんある職業の中から、どの職業が自分に向いているのか判断するためには、できるだけたくさんの情報を集めて、じっくり検討することが大切です。

興味を持った職業は体験してみよう

せっかく就職しても、「自分が思っていた仕事と違う」といって会社を辞めてしまう若者が多いのが、現在の社会で大きな問題になっています。その原因のひとつは、これほど世の中が多様に複雑になってきて、職業の種類や内容が飛躍的に増えたため。現在では、あらかじめ希望する仕事のすべてを理解するのは簡単なことではないのです。そのために、いろいろな職業についてよく調べることが大切なのですが、資料からだけではその実態はなかなかつかめないことがあるかもしれません。そこで、よりよく職業の内容を理解するために行われているのが、仕事を体験する実習や、実際の職場を体験するインターンシップなどの取り組み。専門学校や大学・短期大学はもちろん、一部の高等学校でもそうした仕事を体験できる機会が豊富に設けられています。実際に仕事をやってみれば、その難しさや楽しさ、やりがいなどが実感できますし、職場に行ってみれば、働く場所の環境や希望する仕事の関連職種も見えてきます。

職業を体験できるいろいろな機会

校内実習

学校内の施設を使って、仕事で行う作業を実践する取り組みです。介護関係なら高齢者を想定してベッドから起こす作業を習ったり、調理関係なら実際に調理をしてみたりといった具合です。現場で働くプロに来てもらい作業について教えてもらうこともあります。専門学校はもちろん、医療・福祉、工業、農業など実学系の勉強をしている大学・短期大学や一部の高等学校でも行われています。

校外実習・インターンシップ

企業や施設に行って職場と仕事を体験するのが校外実習やインターンシップです。数週間~数カ月の間、職場に受け入れてもらい、実際の業務にあたります。例えば、保育所で子どもの世話をするなど、実際に保育士がする仕事を体験します。実践的な力を付けるとともに具体的な将来像が見えやすくなります。専門学校・大学・短期大学や一部の高等学校で行われており、特に専門学校ではカリキュラムのひとつとして組み込まれているケースが多くあります。なお、一部資格取得時に義務づけられている場合もあります。

デュアルシステム

勉強と仕事を両立させたカリキュラムがデュアルシステム。例えば昼間はホテルの現場で働き、夜は学校でホテルビジネスについて学ぶといった具合に職業教育と職業訓練を同時に進めることが特色です。職場体験とは違い、社員として賃金をもらって働くのが特徴。日本では取り組みがはじまったばかりで、導入しているのは専門学校のみ。大学・短期大学などへも広がることが期待されています。

仕事の学び場

高校生や中学生を対象に、専門学校の実習施設を利用して職業体験をしてもらう取り組みです。若いうちから「職業」を体験することで、仕事の内容を具体的に知るとともに、「働くとはどういうことか」についての理解を深めることができます。各都道府県で取り組みが始まっており、多くの専門学校で学校の夏期休暇中に実施されています。こうした職場体験の機会の提供は、政府が主導する「若者雇用戦略」でも推進されています。